前回までのあらすじ
一人だけ天堂ワールドを生きるユミピコ。
果たして、タッグマッチとは一体……
本編あらすじ
ラウンド初戦、親番というチャンスにも関わらず、全くメリットのない「藁の家」を出した天堂。
次の親番である牙頭は、「このまま行きゃ俺たちの圧勝じゃねぇか」「なんてことは思ってやらねぇぞ 残念ながらな」と、油断を見せない構え。
続く漆原は「後付けの診断で分かるのは お前たちの敗因ぐらいのものだ」と自分たちの勝利を疑わない。
腹立たしさを隠そうともしない村雨の姿を、遠くから眺める宇佐美と伊藤。
一対一であれば怪物と呼んでも差し支えない村雨だが、互いに熟達したギャンブラーでありかつ連携を見せる牙頭・漆原相手には分が悪いと言う伊藤。
「…見解の違いですね 私は勝利だけを目的としてはいませんから」
「…まさかとは思うが お前も神の声などと抜かすつもりか?」
「天堂君の言葉を借りればそうなりますね 私は神を信じてはいませんが───」
「頭の中で響く声には 常に耳を傾けています」
注目の2ラウンド2戦目。
結果は───
プレイヤー | カード | 残り手札 |
【親】牙頭 命:5 労:2 | 木の家 | レンガの家、藁の家 |
漆原 命:5 労:0 | オオカミ | レンガの家、藁の家 |
村雨 命:4 労:0 | オオカミ | レンガの家、藁の家 |
天堂 命:3 労:1 | レンガの家 | オオカミ、木の家 |
「ガッちゃんを攻撃する 敵にブタは渡さない」
プレイヤー | カード | 残り手札 |
【親】牙頭 命:5→4 労:2 | 木の家 | レンガの家、藁の家 |
漆原 命:5 労:0→1 | オオカミ | レンガの家、藁の家 |
村雨 命:4 労:0 | オオカミ | レンガの家、藁の家 |
天堂 命:3 労:1 | レンガの家 | オオカミ、木の家 |
漆原が攻撃をした事で、村雨のオオカミは動きを封じられる。
しかもこれはただの自爆ではなく、牙頭・漆原ともに「レンガの家」を残しているため、3戦目でブタを奪う手段を無くしてしまったのだ。
天堂は村雨に声を掛けるが、「ふざけた真似」を続ける天堂に村雨は苛立ちを抑えきれない。
「神は信じられんくせに なぜよく知らん敵は強いと信じられるのだ?」
意表を突く天堂の言葉。
「神も悪魔も幽霊も妖怪も ありとあらゆる他の人間たちも」「お前が作り出した幻にすぎない」
「その証拠に 誰も頭から出られないだろう?」
「だから聞けと説いているのだ ”お前の”神の声を」
感想
真経津さん!
が映って嬉しいです。(真経津ファン)
「人間」相手には無敵を誇る村雨さん
汗もかかない声も変わらない、目も泳がない体も強張らない。
そんな生き物、たしかに「人間」じゃないですね。
しかし、ハーフライフ上位、ワンヘッドであれば恐らくそんな「人間」じゃない生き物たちがごろごろしているはず。
村雨さんがワンヘッドを避けるきっかけとなった「灰色の眼の男」、彼もまさしく「人間」ではないのでしょう。
…いやぁ、強キャラである村雨さんの弱点とも呼べるものが、こういう形で出てくるとは。
上位のギャンブラーは「人間」ではない…。
なるほど…。
頭の中で響く声
奇人代表ユミピコと、我らが宇佐美主任にそんな共通点があったとは…。
ユミピコの言葉を借りるなら神の声。
宇佐美主任的には「頭の中で響く声」。つまり自分の心の声。
あ、確かによく考えると宇佐美主任も己を信じて突き進むカオティックな方でしたね。
共通点バッチリ!
「神は信じられんくせに なぜよく知らん敵は強いと信じられるのだ?」
これ。
このセリフ、ユミピコの今までのセリフの中で、一番好きかもしれません。
私たちの身近にもよくある仕組みですよね。
例えば、SNSなどのデマ。
誰が発信しているかも分からない情報を、私たちは信じてしまう事があります。
専門家や、自分にとって大切な人たちの言葉を信じずに、曖昧な情報に踊らされてしまったり。
いやぁ…
前回はユミピコワールドで終わってあんなに不安にさせたのに、今回こんなにハッとさせるなんて。
天堂弓彦、深過ぎる…