前回までのあらすじ
お互いが大事だからこそ、言わなければならない事を言えずにいた二人。
美しい友情が、今この場で仇となり牙を剥く。
本編あらすじ
完全にゲームの流れが変わった5ラウンド。
6ラウンドが天堂の親番で始まるというところで、ネット観戦していた真経津と黎明は「天堂さんの奇行には ちゃんと意味があったってことだね」「ユミピコがそうさせてあげたんだから」と納得したような発言。
だがついてけない獅子神のツッコミにより、「このゲームに勝つためには チーム内で役割分担が必要」と解説が始まった。
宮殿の完成には6匹のブタが必要なのにも関わらず、各自のライフブタは5匹しかいない。
つまり、ブタを集める係とサポート係が必要という事になる。
天堂はボロ負けの奇行と見せかけて、牙頭・天堂がブタを集める係、漆原・村雨がサポート係、という役割を強制的に決めていた。
「ならなんで牙頭にブタを渡した?」
「どう考えても牙頭の方がブタ集めが得意そうだ」
「役割を押しつけられるなら 苦手そうな漆原にやらせりゃいいだろ」
だがそれこそが天堂の怖ろしい点。
牙頭は「攻撃」が得意、漆原は「防御」が得意なのだと、本人達も含め皆そう思い込んでいたが、2人が根本的に求めているモノは「相棒を守る」という事。
その場の誰も気づいてないこの事実に気づいた天堂は、わざと得意な役割を敵に与え、村雨を含め、自分以外に試練を課していた。
村雨はなんとか試練を乗り越えたものの、気付かずゲームを続けていた二人に待ち構えていたものが「オオカミの憤怒」。
極端な話、「回収係」は敵から2匹ブタを奪えば、あとは「サポート係」自身のブタを4匹貰えれば勝つことができる。
だが漆原が「オオカミの憤怒」でライフブタを2匹失った事で、仲間を守りながら勝つ、という計画が一気に崩れてしまった。
「ちょっと待てよ」
「んじゃあ天堂の作戦は 村雨が成長しなかったら失敗してたってことじゃねぇか」
「その時はその時だよ」
「神様は平等だ 悔い改めなきゃ味方でも殺す」
6ラウンド1戦目───
プレイヤー | カード | 残り手札 |
牙頭 命:3 労:4 | 木の家 | オオカミ、レンガの家、藁の家 |
漆原 命:3 労:1 | 藁の家 | オオカミ、レンガの家、木の家 |
村雨 命:2 労:0 | 藁の家 | オオカミ、レンガの家、木の家 |
【親】天堂 命:1 労:4 | オオカミ | レンガの家、木の家、藁の家 |
「漆原を攻撃する 神罰を受け入れろ」
プレイヤー | カード | 残り手札 |
牙頭 命:3 労:4 | 木の家 | オオカミ、レンガの家、藁の家 |
漆原 命:3→2 労:1 | 藁の家 | オオカミ、レンガの家、木の家 |
村雨 命:2 労:0 | 藁の家 | オオカミ、レンガの家、木の家 |
【親】天堂 命:1 労:4→5 | オオカミ | レンガの家、木の家、藁の家 |
もはや牙頭・漆原に初期の勢いはない。
残りライフ1、宮殿の完成まであとブタ1匹。
もはやこのラウンドで勝負はつくかに思われた。が───
なぜかここから天堂は、あいこや自身に関係ないスコアの変動で試合を伸ばし続けた。
天堂の意図に村雨が先に気づき、やがて牙頭・漆原も気づく。
そして11ラウンド3戦目。
プレイヤー | 残り手札 |
【親】牙頭 命:1 労:4 | 木の家、藁の家 |
漆原 命:1 労:2 | 木の家、藁の家 |
村雨 命:2 労:2 | ???、??? |
天堂 命:1 労:5 | オオカミ、??? |
村雨以外が残りライフ1という状態。
さらに、牙頭と漆原に至っては既に「オオカミ」も「レンガの家」も使ってしまっていた。
まさに、天堂がこのゲームの「神」となってしまった状況。
「お前達は選べるのだ どちらが自らを犠牲にするのか」
「苦しみによって生まれ変わる 生き残った一人だけはな」
感想
144話の話をしていいですか
144話の感想で私、色々書いてたんですよ。
オオカミの憤怒が発動したところですね。
私はそこで、「オオカミの憤怒が発動すると、その場のブタの総数が減って云々」と書き、「いやそもそもオオカミの憤怒を2回も発動させるってwあはは」的なオチをつけていたのですが…
神!!
邪神!!
お前わざとあんな状況に持ち込んだんか!!
お前…お前ならオオカミの憤怒を2回発動させる事も出来たんだろうなぁ!!(※村雨さんの協力前提で)
もっと非道い状況になっとるやんけ!!!
可哀想になって来た
あんなに自信満々だった牙頭さんと漆原さん。
札を出す時も、心なしか前より縮こまっているように見えます。
…いえね?
時雨・山吹ペアについては、特になんとも思ってなかったんですよ。
「いい気味だ」とすら思ってましたよ。
けれど、牙頭さんと漆原さんのあんな回想を見た上でこの感じは…ねえ…?
「私はこんな悪趣味なマネはしたくはない」
えっ村雨先生…
ライフ・イズ・オークショニア…
いやまぁアレは山吹さんから言質を取るために必要だったのか…。
村雨天使
その天使イメージは村雨さんが思い浮かべたものなの??
もう本当邪神
「どちらが"自らを"犠牲にするのか」
よくこういう「どちらか一方しか生き残れない」的な状況って、「どちらが"相手を"犠牲にするのか」といった聞き方だと思うんです。
けれどユミピコ、じゃなかった邪神は、2人はそんな事をしない、相手を守るためなら自分が傷付く覚悟を持った人たちだと分かっているんですね。
いやらしい!!!
…ただまぁどんな形であれ、確かに生き残った方は、超絶スーパーパワーアップギャンブラーに進化しそうですけどね…。