前回までのあらすじ
今度こそ真経津を退屈させないために、強くなり特四へ復帰する事を決意した御手洗。
そんな中「ザ・ショートホープ」は難易度を上げ…!?
本編あらすじ
床の図柄までスロットのように変化する中、御手洗と朔は事前に練っていた作戦の通り動く。
その作戦とは、御手洗がモニタをチェックし、朔が床をチェックするというもの。
あらかじめ床のマス目に番号を振り、安全な図柄の床へ移動する…というものだった。
床はモニタより2秒早く止まるものの、1人ではいつか必ずミスをする。朔がパートナーを求めた理由は、そこにあった。
また、床の図柄が変化する4ラウンド以降、ゲームの難易度は大して変わらないという。
なぜなら4ラウンド目で、プレイヤーの半数が死ぬ想定だからだ。
大勢のプレイヤーが電撃を喰らい落下する様子を、御手洗はまるで刻み付けるかのように見ていた。
生き残ったプレイヤーも、子供のように泣き喚いたり、「聞いてない」と叫んだり。
モニタ越しに城之内が
「人生と同じだと 言ってるだろ」
「お前らは 大した理由もなく ゆっくりと こんな所まで 落ちてきた」
「すべてを帳消しにしたいのなら 今 この時だけを全力で戦え」
このままじゃマズイと思いながらも、”頑張る”方法が分からない、と呟く債務者。
そんな中、第5ラウンド開始。
床の図柄が決定し、遅れて2秒後にモニタの図柄も決定。
朔と共に安全な床へ駆けるが、御手洗は他の債務者に足を掴まれ転んでしまう。
『電卓なら ボクのスマホにも入ってるよ』という言葉が脳裏に浮かぶ中、御手洗は、自由な方の足で男の顔面を蹴飛ばした。
かろうじて…しかし、自身の力で助かった御手洗は、”優秀な人間”と”ただの電卓”の違いを考えていた。
―――計算すべきモノを 自分で探せるか否か
先ほどの窮地で朔が自分を助ける素振りすら見せなかった事から、勝利への細い道は自力で見つけなければならない。
城之内がやたらと”人生”を強調しているのは、このゲームが”人生”を模しているから。
そして、本当に重要な事は、教えられていないことの中にある。
―――もしこのゲームが人生だとしたら
―――人生(ゲーム)の終わり方は 一種類しかない
感想
単純、しかし確実な攻略法!
片方がモニタをチェック、片方が床をチェック。
床はあらかじめナンバリングし、瞬時にその番号に移動。
なるほどー。
単純ですが、これは確実なやり方ですね!
あらかじめ床をナンバリングしておくのは、思いつきませんでした!
キャラの濃い債務者達
「この床がアツい」と言い出したり、諦めて座り込んでしまったり…。
見ていて愉快ですが、彼らは全員命の危機に直面していて…そう考えると笑えないような…
いや、一周回って面白い…?
”人生”を模したゲームの終わりとは…
やけに”人生”を強調していた城之内さんでしたが、このゲームのキーワードが”人生”のようです。
御手洗君も「人生の終わり方は一種類しかない」と察していましたが…
恐らくゲームの最後、10ラウンド目では、全ての床が抜けるのではないでしょうか。
となると、普通に考えればプレイヤーは全員結局死んでしまう事になりますが…
”本当に重要なことは 教えられていないことの中にある”
これは、今までの真経津さんのゲームを見ている読者にも、通じるものがありますね。
真経津さんはいつも、ゲームのルールを「トントントントン」で叩き込み、明言されていない事やルールの裏をかいてきました。
となるとこの「ザ・ショートホープ」においても、何か裏をかける可能性があるという事です。
個人的には、モニタ横の配電盤?が気になります。
ひょっとして、最後は床に足をつかず、配電盤につかまる事が生き残る条件になるのでは…?
また、朔さんは御手洗君を助けようとしませんでしたが、これで逆に私は「朔さんに御手洗君を陥れる意図はない」と感じました。
最後の最後で陥れるつもりなら、今回はポーズだけでも助けようとしたはずです。
朔さんにとって、御手洗君は生きていても死んでいてもどっちでも良いのではないでしょうか。
むしろ、朔さんが御手洗君に見せた宣誓書。
この内容が御手洗君にとって有利になるものであれば、御手洗君が朔さんを積極的に助ける必要が出るのでは。
「優しい人」
「電卓なら ボクのスマホにも入ってるよ」の台詞。
御手洗君はこれを思い出しながら「あの人は 優しい人だ」と思い返していましたが…
私には、このシーンの意図がよく分かりませんでした。
オークションでのあの台詞が、まるで真経津さんの言葉のように見えてきましたが…
本当にあの台詞は真経津さんが発したもので、御手洗君にヒントを与えてくれた…という事なのでしょうか?
さて、ゲームも佳境。
この後、どのような展開になるのでしょうか…?