前回までのあらすじ
天堂の悪魔の如き神業により追い詰められた、牙頭と漆原。
彼らに遺された道はただ一つ。
相棒を守るために、どちらかが己の命を捧げる事───
本編あらすじ
───オレには 友達がいなかった
やりたいことをやりたいようにやるため、やらなければならないことを考え実行してきた牙頭。
ただそれだけの事で、周りは牙頭を疎ましそうに見てきた。───ただ一人の友達を除いて。
周りのクソ野郎共に正しさを示すため。一人しかいない友達に、期待を持ってもらうため。
他人が「価値がある」と言っていたモノを集め続けてきた牙頭。
───いらねぇんだよ そんなモンは!!!
本当は、とっくの昔に十分幸せだったのだから。
───全部無価値であって欲しいんだ
理不尽に命を奪われたライバル。
善人も悪人も大人も子供も金持ちも貧乏も、不幸は降りかかる相手の顔など見ようとしない。
全部無意味で、無価値。
───そうじゃなきゃ 悲しいじゃないか
あんなに素晴らしいモノが、理由もなく消える世界なんて。
腹を括った二人は、互いへの言葉をかける。
「オレ達が何を得て 何を失っても」
「僕達が何を間違い 何を忘れたとしても」
「重要なのは 今ここからだ」
「どんなに嘆いても 僕達はもう若返らない」
「楽しかった」
「神への生贄が決まる最終戦!! 11ラウンド3戦目 結果は───」
「オープン!!」
プレイヤー | カード | 残り手札 |
【親】牙頭 命:1 労:4 | 藁の家 | 木の家 |
漆原 命:1 労:2 | 藁の家 | 木の家 |
村雨 命:2 労:2 | 藁の家 | 木の家 |
天堂 命:1 労:5 | オオカミ | 木の家 |
「愚かさに愚かさを重ね 死の淵に立つまで幸福に気付かなかった咎人共よ」
「神の恩赦だ 愚かさを引き摺りながら生きろ」
「村雨を攻撃する 私の宮殿は完成だ」
「───だから言ったのだ 悪趣味だと」
感想
札が公開された直後の二人の表情
が、すごく好きです…!
「やっぱりお前はそうするよな」
「あ~あ、ガッちゃんらしい」
といった声が聞こえてきそうな表情でした。
悪魔的神業
ピカソ顔になっちゃった。
いやそらなるわ。
なんなら読んでる方もなったわ。
村雨さんもすっっっごい空気読んでますね…。
あそこで「趣味悪!知らん」となって「木の家」を出していたら全て台無しですもんね…。
しかしまぁ、村雨さんはあんな方(※)ですがどちらかといえば人の命を守る系のタイプなので、悪趣味であっても人命優先の手を選んだ…んでしょうね。
※
ライフ・イズ・オークショニア…?
アレはアレですよ、殺る気100%でしたから。
それはそれとして、死を目前にしての振り返りや、
「重要なのは 今ここからだ」
「どんなに嘆いても 僕達はもう若返らない」
このくだり、眞鍋先生を思い出してしまいました…。
ウッ、眞鍋せんせぇ……(´;ω;`)