前回までのあらすじ
減圧状態から抜け出せない真経津。
だが御手洗は、真経津の微笑みを見てしまう───
本編あらすじ
───停滞こそが、人の心の動きを止める。
ゲームは実に第32ラウンドが終了。
石の数は真経津:270個/天堂:344個にまで増えたが、大天秤は静止したまま。
カードを持つことすら困難になった真経津の姿に、榊は天堂が別次元のギャンブラーであると内心で嘆く。
また、別室にてゲームの様子を観戦していた特2・朔班の面々は、「ループに入った」状態のゲームに対してあれこれと盛り上がる。
天堂の行っている作戦がバカげた難易度だ、という意見に対し、朔は「引き分けってのが続く理由は お前らが思うより複雑だ」と口にする。
そしてゲームは───第47ラウンド。
石の数は真経津:745個/天堂:831個。
あまりにも長く続く停滞状態に、司会の雪村も観客たちもげんなりとしている。
観客たちが騒ぎ立てる様子に、天堂は「大衆とは 常に好き勝手な言葉ばかり吐く」「いくらお前が強さを持っても 神に勝てぬは道理なのにな」と話す。
「…神様どうこうは興味ないけど 勝手だってのは同感だ」
「トドメを刺したくても刺せないから こんな作戦を選んだのにね」
真経津は「このゲームは意地が悪い」と言い切った上で、天堂が何故かルールを知っていた事を指摘。
「でも断言するよ」
「君はこのゲームを 実際に見たことはない」
真経津の発言の趣旨を、御手洗や榊はおろか天堂すら読み取れない。
───頭の中だけで組み上げた作戦は、つまらない現実に一瞬で台無しにされる。
「天秤は 石の重さに耐えきれない」
「ワイヤーが伸びて 君の皿はどんどん下がってる」
「罰を与えるには ボクの罪は重すぎたね」
感想
とうとう観客がゴネ出した!
エンバンメイズでは超長時間ゲームにお付き合いくださっていた観客たちですが、趣味悪セレブ達はガマンならなかったようです。
全然関係ないんですけど、いつかジャンケットバンク関連のイベントなどが開催された際は、ぜひあのセレブ達の仮面をつけて参加したいですね。
全員であのマスクを装着、タキシードorドレスを着用して趣味悪セレブになりきりましょう。
あれ、天堂さん…?
鼻血は前から出ていましたが、今回、充血も見られました。
天堂さんは真経津さんとは逆、加圧された状態です。
以前、減圧の問題については調べたものの、加圧の問題についてはあまり調べられておりませんでした。
今回改めて調べたところ、圧縮空気を吸う事による窒素酔い───通称「深海の歓喜」なる症状に陥る事が判明しました!
「深海の歓喜」って名前、カッコ良くないですか?
「深海の歓喜」は「マティーニの法則」とも呼ばれ、ダイバーが潜るごとに一杯のマティーニを飲むように酔ってしまう状態の事らしいです。
現在は、40m以上潜水する際は通常の空気ではなくヘリウムを混合したガスをタンクに詰めているそうです。
しかし、現在の天堂さんは恐らく何倍にも圧縮された空気を直接吸う事で、かなり深い酩酊状態にあるのではないでしょうか。
そう言われてみると、ずっと楽しそうな天堂さんの様子が、また違ったように見えてきます…。
天堂さんの見せた「隙」とは?
やはり、前々回で言ったこのセリフでしょうか?
「今後お前が何を選ぼうと 私はそれに調和をもたらす」
「お前が石を増やせば私も増やし 私の石を減らそうとすれば 私は等しく自分の石を増やす」
「天秤の傾きは永遠に変わらず お前には苦しみだけが残り続ける」
「差をつけない」、この発言から真経津さんは何かを読み取ったという事なのでしょうか。
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