前回までのあらすじ
おべんとう おいしそう(現実逃避)
本編あらすじ
いきなり山吹と時雨の様子が変わった理由は察しが付くものの、村雨の変化に気付けていない事に憤る獅子神。
長考の山吹の手札選択の後、獅子神の番が回ってくる。
「5分以内に札を選択してください」
───もしかしたら 人生最期の5分間
誰のために生きるか。
知ったような顔でほくそ笑むだけの 今までの自分のため?
過去に存在してしまった 惨めで可哀想な自分のため?
未来に存在してほしい 強くて満たされた自分のため?
───そうじゃねぇだろ
───弱くて怯えきった 今のオレの為に生きろ!!!
その時、脳裏に真経津の言葉が甦った。
───君は虎でも 虎の威を借る狐でもない
自分は、「読み合い」を超能力かなにかと考えているから、いつまで経っても出来るようにならないのではないか。
真経津や村雨、叶達は本当の意味で命を賭けているからこそ、全てにおいて真剣なのだ。
札はたったの3枚で、全員の札も公開されているなら、祈るより先に全ての理屈を考えるしかない───あと5分で死ぬつもりで。
こうして獅子神は、残り札・累計提示額・敗北条件を挙げた上で、パターンを思いつく限り考え始めた。
獅子神が「3」を出すとすれば、村雨や敵は何を出すか?
もし獅子神が「3」を出し村雨が「4」を出すとしたら敵は何を出すか?
相手の狙いは?引き分け狙いか、獅子神がミスして死ぬのを待つか?
村雨は何を出そうとするか?
獅子神が必死で考え抜いた事を、1/2ライフランクのギャンブラーは息をするように考えつく。
───だから見るんだ 敵の姿を
目線、姿勢、息づかい、指先、声の高さ。
それらを見て、獅子神を怯えさせるモノ、不安にさせるモノ、惨めにさせるモノ、殺しにくるモノを理解する。
───恐いモノ程見続けなけりゃ 戦いようがねぇだろうが!!!
見続けて見続けて見続けた結果。
”敵”の周りに、”敵”を監視する目玉が出現したのだった。
感想
申し訳ないです。
あらすじを書いたものの、おそらく最後が「?」かと思います。
上手く文章で表現できず申し訳ない…
この驚きのシーンはぜひ、実際に読んで頂きたいです…!
獅子神さんが思考をフル回転させているシーンも必見です!
最後のコマですが、獅子神さんが”敵”を観察しているのか、突如出現した目玉にビックリしているのか、どっちなのか判断つきませんでした…。
ギャンブラー達が皆真経津さんの”鏡”を見ていたように、獅子神さんも”目玉”を見たのかもしれません。
真経津さんの言葉
───君は虎でも 虎の威を借る狐でもない
ですが、2巻9話にて登場しています。
「君は虎でも威を借る狐でもなく 自分の小ささに潰された ただの人間だからね」
この場面で聞くと、また違った意味に聞こえますね。
虎でも狐でもない、ただの人間だから、できる限りの事を精一杯やり切る。
そんな風にとれました。
コミックス9巻発売!
なんと今回、電子書店ごとに特典がつきます!!
おそらく許して頂ける…であろう…レベルにチラ見せいたします
チラ見せされると、私は余計に気になるタイプです…!
なので気になった皆さま、電子コミックス買っちゃいましょう!!