前回までのあらすじ
御手洗は、伊藤班の行員・土屋田 謙介と、真経津の担当権を賭けて戦うことに。
本編あらすじ
真経津邸。
2人しかいない「フロア」を音ゲーで沸かせている真経津だったが、御手洗が本題に入りたがったため、ゲーム中断。
1/2ライフランクに昇格した真経津がこれからゲームをするには、担当行員である御手洗も10年のキャリアを賭けなければならない事。
そして次回のゲームでは、キャリアの不足分を埋めるため、御手洗にはゲーム中の”私語禁止”が課せられた事を伝えた。
「相手は好きにおしゃべりできて御手洗君はダメ なんか不思議な条件だね」
「土屋田という行員のスタイルなんです どうやら自分でギャンブラーに指示を出すみたいで…」
真経津の担当権を手放したくない。それだけではなく、同僚たちを馬鹿にした男に負けたくないという御手洗は、真経津に「どうか僕と一緒に戦ってください!!」と頭を下げる。
「もちろん勝つつもりでやるけど 誤解はしないでほしいな」
「勝負に気分は関係ない 良い人にも嫌な奴にもボクは負けないよ」
次の対戦相手について尋ねる真経津。
御手洗は「雛形春人(ヒナガタ ハルト)」という人物だと答えながらも、今回注意すべきはギャンブラーではなく土屋田が所属する特四 伊藤班だと言う。
宇佐美の話によると、伊藤班主任・伊藤吉兆は、特四の班で唯一「独裁権」を行使する人物だという。
独裁権の下では部下は主任の命令に絶対服従、主任によるあらゆるハラスメントは不問になる。
頭は切れるが部下の育成に無頓着な彼は、手っ取り早く、部下を自分のコピーにする方式を取っているらしい。
部下たちは伊藤の命令を聖書のように敬い、自分たちだけでなく担当するギャンブラー達までも伊藤好みに創り変えているのだとか。
そんな異常な状況に「何故誰も反発しないのか」と疑問を口にする御手洗だったが、「そりゃあ単純な話 カリスマだからだよ」と渋谷が返す。
伊藤の部下たちは、キャリアなどどうでも良く、ただ伊藤に褒められるために働いているという。
「彼の実力を表す いい例ですが」
「”独裁権”の販売価格は キャリア150年です」
伊藤の実力を認めつつも、その教育方針には賛同できないという宇佐美。
例えば土屋田は、元々は下品ではなく、堂々とした野心を持った活力に溢れた青年だったという。
それなのに、伊藤の部下になった今、漠然とした不安と歪んだ自己愛の塊になってしまった。
「十分に注意してください」
「魔に調教された銀行員と それに訓練されたギャンブラーに」
舞台は変わり、画家・雛形春人の自宅。
筆を置いた雛形は、土屋田からの電話に出る。
「オイコラ出んの遅ぇよテメー! オレからの電話にゃ2コール以内で出ろっつってんだろ」
「…はい スミマセン…」
怒涛の勢いで、次のゲームについて説明し、電話を切った土屋田。
通話後、雛形は自身が今まで描いていた絵を見ながら「そろそろ完成だな この絵も」と呟くのだった。
舞台は再び真経津邸へ。
「訓練されたギャンブラー」という言葉に、SMの話を思い出したという真経津。
「え…SMって あの?」
「そーそー」
「アレってSの方が強そうだし仕切ってる感じに見えるけど」
「実際に支配してるのは 弱そうなMの人なんだってさ」
NEXT GAME「ジャックポット・ジニー」
感想
言い得て妙
「名選手でも名コーチにゃなれない」、すごい分かります。
名プレイヤーである事と、マネジメント力はまた違った能力ですからね。
唐突ですがHUNTER×HUNTERのウイングさん。
彼は師匠のビスケに「覚えは悪かった」「けれどその分教える方は向いてるかも」と評されています。
例えば勉強も、スラスラ出来ちゃう人よりも、苦労して身に着けた人の方が、教え方上手そうですよね。
新ギャンブラー・雛形登場!
ハッキリと職業が明かされたギャンブラーは、村雨さんに続いて2人目ですね。
真経津さん、獅子神さんの職業については、コミックス3巻にて明かされました。
何か…ヤバ目の絵を描いていらっしゃいましたね。
SMの話も相まって、ただただ土屋田さんに従うだけの人には見えませんが…。
SとM
Sが仕切っているように見えて、実はMが主導権を握っている。
私も、この話は聞いた事があります。
SはSlave(奴隷)、MはMaster(主人)の頭文字って言われたりしてますね。
よく、オレ様・サバ女ぶった方が「オレ(私)ってSだからさ~(笑)」を枕詞に、相手の事を慮らない発言をする事がありますが、これはSではなくただの意地悪な人ですね。
「ジャックポット・ジニー」、どんなゲーム?
カラス銀行の隣にある「CROW HOTEL」。
どうも舞台は、こちらに移るようです。
何やら豪華な会場…にある、超巨大な砂時計状の小部屋。
…ほう。
カラス銀行はホテル経営にも手を出されてるんですね。(そこじゃない)