前回までのあらすじ
悪趣味な「見世物」を廃止するには、他班の主任を蹴落とすしかない。
そして渦中の主任・宇佐美と伊藤が、今まさに対峙していた───
本編あらすじ
優秀なギャンブラーと狂信的な新人───危険なオモチャを手に入れた宇佐美を「潰したくない」からと、自分の部下になるよう勧誘する伊藤。
だが宇佐美は「ほざけ」と一蹴。
宇佐美の性格を理解している伊藤は、これ以上の長話は無意味と判断。それどころか考えを読まることを危惧し立ち去る。
そして班の執務室に戻った宇佐美は、御手洗が荒れている場面に出くわす。
「人の死を笑う金持ちと 特5のクズが許せません」と言う御手洗だったが、そこに意見したのはしいな。
出典:ジャンケットバンク コミックス5巻より
銀行は通常の賭場とは異なり、胴元が儲かる仕組みがない。
特別業務部の真の顧客は、御手洗が嫌う金持ち達。
競馬のように、彼らがギャンブラーの勝敗に賭ける事で、この賭場は成立している。
つまり特5は、イカれた客の御用聞きをしているのだ。
「私も特5なんて大嫌いだけど 無知な気分屋男はもっと嫌い」
ずけずけと言い放ち、部屋から出て行ってしまうしいな。
「言い方はともかく 彼女の話は正しい」と、宇佐美は話を続ける。
客が望むのであれば、観劇・ホテルの手配・ゲームのお相手・犬の散歩───合法か否かは問わず、どんな要望も叶える特5。
そんな彼らは特4とは業務体系が大きく異なり、客からの「投票」によって序列が決まるのだという。
VIPは賭場で使った金額に応じて貢献値(ギフト)と呼ばれる投票券を受け取る。
アイドルの投票のように、VIPからその票を集めることで、特5の行員は特権を得ることができる。
「媚びる力が全てを決める あそこはそういう部署です」
そして御手洗がやろうとしている事は、そんな部署から、売り物を奪うということ。
並の行員には不可能な大仕事。
可能性があるとすれば、それは「課長」。
課長になんて興味はない、できる気もしない、けれど「真経津さんが死ぬ時に 嘲笑なんて必要ない」と断言する御手洗は、宇佐美に「課長になってください 他の主任は僕が倒します」と言う。
それを受けた宇佐美は、「甘い言葉を鵜呑みにする程 私もウブじゃない」「まずは稼いでください」と答える。
「”主任解任権”の代金は キャリア100年です」
感想
宇佐美主任と伊藤主任の楽しい会談
あまり長い会話はしていません。
しかし、互いが互いの考えを読んでいるという事が伝わってきて、「主任」のレベルの高さを感じさせました。
穏やかな宇佐美主任が一コマだけ見せたマジ切れ顔…怖いですね…
特5の業務形態
「媚びる力が全てを決める」というのも、またなんとも特殊な世界です。
「媚びる」という文字だけ見ると、あまり良い印象は受けませんが、「媚びる」を突き詰めるのもそれはそれで凄い事のような…。
そして前回、周防さんが貰っていた謎の紙幣は貢献値(ギフト)だったのですね。
そりゃ喜びますよね…。
出典:ジャンケットバンク コミックス5巻より
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出典:ジャンケットバンク コミックス5巻より
!!?
こんな「犬の散歩」見たことあります???
キャリア100年!?
伊藤主任の「独裁権:キャリア150年」でかなりの強者感が出ていましたが…
人の平均寿命を超えるキャリアが出てくると、ヤベー感がマシマシになるっすわ(語彙力)