前回までのあらすじ
ギャンブラー達が親交を深める中、雛形が死亡する。
そしてまた、新しいゲームが始まる───
本編あらすじ
宇佐美に「昼間との交戦を認めない」と言われ、御手洗は噛みつく。
だが、何日も家に帰っていない御手洗は誰が見ても、マトモな状態には見えなかった。
主任に挑戦するには
・主任解任権
・所属班主任の承認
・上級ランク「ワンヘッド」に所属する担当ギャンブラー
の3つが必要だが、これらを手に入れたとしても、主任達は一度だけ挑戦を拒否する事ができる「交戦棄却権」を持つ。
一回の主任解任権だけでは均衡は崩せない、と諭す宇佐美だったが、「今しか自分の命を高値で売りつける事は出来ない」と御手洗は反論する。
「僕は賭金の不足を自分の命で補うしかありません 逆に言えば僕はいつも同じものを賭けている」
「敵だけがベットを吊り上げてくれるなら こんなにいい条件はありません」
真経津晨に影響を受けすぎている、このままではいつか死んでしまうと宇佐美は言うが、
出典:ジャンケットバンク コミックス5巻より
生まれて初めて心からやりたい事を見つけた。
諦めるくらいなら、道半ばで死んだ方がまだ納得できる、という御手洗に、とうとう宇佐美は交戦を許可。
だが渋谷だけは宇佐美に対して「役者だねぇ」と感想を抱いていたのだった。
「その代わり 私と一つ取引をしてもらいます」
行内のシャワールームで身支度を整えながら、御手洗は宇佐美の言葉を思い出していた。
伊藤は、高額を支払い部下の情報を非公開にしている。
宇佐美班で昼間と戦った者はおらず、ゆえに、昼間は正体不明の銀行員であると。
だが、シャワールームから出た御手洗は、真っ裸の昼間に出くわす。
シャワーを浴びるために服を脱いでいたようですが…いや…普通に廊下…
昼間は全く意に介さず、勝負の交渉を始めようとするのだった。
一方伊藤班では、宇佐美がこの勝負を認めるのかどうか、という話題が上がっていた。
伊藤は「当然認める」と答えた。なぜなら、御手洗を強欲に変えたのは、宇佐美だから。
「アイツは部下の自主性を重んじる 自ら決断すれば 人は喜んで死地に向かうと知っているからだ」
ウチとは大違いでメンドイ奴だ、と話す部下たちに、伊藤は「叶 黎明(カノウ レイメイ)に連絡を」と伝えるのだった。
とあるマンション。
「よくもまぁこんなどうでもいい所まで造り込んだな オレの為に」
ギャンブラー・叶黎明は、モニタに複数のライブ画面を映していた。
それはすべて同じような個室を映しており、そこに映る人々は叶に「見る」よう懇願したり、罵倒したり、心を閉ざしていたり、自殺していたり───
「見なくていいものばかり 見てほしい奴ばっかりだ」
対して、カラス銀行でのギャンブルには、敵と自分だけしかいないから良い、と呟く叶。
「何 見てんだよ」
「お前さっきまでオレのこと いるかどうかも知らなかったくせに」
感想
宇佐美主任が仕向けてる…
渋谷さんだけが、宇佐美主任の思惑に気付いている感じでした。
これがないと、読者も宇佐美さんが御手洗君を勝負させるよう仕向けているとは気付かなかったのではないでしょうか。
そして最後の「その代わり 私と一つ取引をしてもらいます」とは一体…?
恐らく、真経津さんの担当権に関する事かと思うのですが…。
伊藤主任のお言葉
「俺はお前達の全ての勝利と敗北を管理し 独裁という名の責任を負う」
出典:ジャンケットバンク コミックス5巻より
…これは…
つまり、自主的な行動はさせないものの、部下に一切の責任を負わせない、という言葉ですよね。
私自身、意思よわよわの社会人ですので、この言葉は結構刺さります…。
正直、強いリーダーシップを持って導いてくれる人がいて、何も考える必要がない状態というのは、とても魅力的です。
更に伊藤主任は切れ者でしょうし、変な指示とか、無意味な事はさせなさそうですよね。
恐らく土屋田さんや昼間さんが伊藤主任に心酔しているのはそんな理由ではないと思いますが、私自身はそんな理由でちょっとクラッ…と来てしまいました。
えっ…こっちに話し掛けてきた…?
新ギャンブラー・叶 黎明(カノウ レイメイ)。
まさかのメタ発言連発キャラでした。
彼の目…これ…そういう柄のカラコン?なのでしょうか?
あとあの…完全に法に触れてる系の事をしてるようですが…。
今までのギャンブラー達の登場シーンは
獅子神さん:自分に負けた相手を監禁
村雨さん:自分に金を返済しない相手を解剖(※ただし元に戻す)
雛形さん:絵を描いている(※後ほど首吊り死体を描いていた事が判明)
…うーん、初見だと雛形さんがマトモでしたねぇ…。
獅子神さんも村雨さんもヤバ目の事をしていましたが、彼のやっている事が一番ぶっちぎりでヤバそうな気がします。