前回までのあらすじ
「気分屋ルーシー」決着。
そして、闇の御手洗君が誕生したのだった…。
本編あらすじ
「楽しみ抜いた果てに負ける真経津の顔を見たい」
その目的を叶えるには、まず正式に特四のメンバーになる事だ、と言う宇佐美。
特四―――特別業務部 特別審査課。
その宇佐美班に属するよう言う宇佐美は、御手洗にスマートウォッチを渡す。
「与えられた仕事を完璧にこなすこと 銀行は君にそれしか求めません」
「妥協を求めず認めない 純白の職場ですよ」
始業前、特四 宇佐美班のメンバーは雑談に興じていた。
「2014年のオハモニTV朝の占いコーナーではおひつじ座が1位の日は1年間で18日あったと記憶してます」
「あぁ!?マジかよ2013年は?」
「21日間」
「オイオイおかしーだろ!?なんでそんな少ねーんだよ!?」
取るに足らない雑談…から、
「できもしないことを吠えるんじゃないよ」
「人を殺せるほど仕事できないだろう?」
…険悪な雰囲気漂う空間に。
そこへ明るく現れた宇佐美、と御手洗。
御手洗が自己紹介するも、彼らは一言も返さずに自席へ戻ってしまう。
新人が残りにくい職場なので許してやって欲しい、と言う宇佐美は、そのまま特四業務の説明を始める。
「特四の業務では 最悪の場合命を落とすことがあります」
「え?」
この職場は厳格な年功序列主義。勤続年数が多いものほど特権と金を得る仕組みとなっている。
しかし、それでは長く居るだけの無能が生まれてしまうため、”勤続年数(キャリア)”そのものを他人と奪い合える通貨とした。
当事者同士の合意さえあれば、キャリアの取引はどんなものに使っても良い。
合意さえあれば、人権すら買い取る事も可能。
同僚たちと情報や能力を売り買いする事でキャリアを増やし、正当な評価と充実した環境を築いていって欲しい…が、新人である御手洗には取引の元手となるキャリアが全くない。
そこで―――
「異動の契約と同時に”キャリア1年分”の特別融資を受けてもらいます」
この特別融資は返済不可、毎日の業務終了時にマイナスとなった場合、身柄が差し押さえられるという。
返済不可という事は一生辞められないのか?の質問には、キャリアで自主退職権、通常部署への異動権も買えるとの答え。
「選択してください」
「命を削る情熱の世界か 霧のかかる安寧の世界か」
御手洗の脳裏に、真経津の姿が浮かぶ。
御手洗はそのまま、「よろしくお願いします」と答えていた。
正式に特四のメンバーとなった御手洗に、初の仕事が任せられる。
「関谷 仁の特別融資に関する事後稟議書の作成・提出」。
融資稟議書を書いた事のない御手洗は戸惑うが、宇佐美はそのまま別件の仕事で去ってしまう。
固まる御手洗に、特四メンバー梅野 六郎が「初めまして新人君」と声を掛けた。
新人がすぐに消えてしまう事を憂いているという梅野は、自分たちが1日の仕事を全うできれば1日のキャリアを得られるが、仕事が間に合わなかったりミスが見つかれば1日分以上のペナルティが課せられる事を伝えた。
「そこで」
「今日の仕事に必要な情報を キャリア3か月分で売ってあげますよ」
感想
特4フレンズ
とうとう本格的に、ギャンブルの世界へ足を踏み入れた御手洗君。
同僚となる、特4 宇佐美班の面々も登場しました。
この場で名前が判明したのは長髪の男性・榊さん、そして目力の強い梅野 六郎さんです。
梅野さんは親切に仕事を教えてくれる……かと思いきや、突然のキャリアの要求。
”新人がすぐ消えてしまうことを憂いている”という割には、なかなかのパンチです(笑)
時計とアイコン
御手洗君はスマートウォッチを渡されましたが、宇佐美さんの”時計”は懐中時計の形をしています。
個人個人で、時計の形は違うのでしょうか?
他のメンバーの時計も気になりますね。
また、御手洗君への指示出しのタブレット画面ですが…
宇佐美さんのアイコン、これ、クマですかね?
可愛いです(笑)