前回までのあらすじ
よかったわ～
神でいてよかったわ～
本編あらすじ
第２ラウンドが終了。
現時点で、ライフ・労働ブタ共に牙頭・漆原ペアが有利となっている。
| プレイヤー |
| 牙頭 命：４ 労：２ |
| 漆原 命：５ 労：１ |
| 村雨 命：３ 労：０ |
| 天堂 命：３ 労：２ |
酸素濃度の低下により、村雨は苦し気な表情。
その様子を「肉体に現れる反応から感情を読む村雨が あの場で一番汗をかいているとは」と皮肉る伊藤。
「もはや間に合わん 意志を抱く前に勝負は決する」
「間に合わないのではなく 間に合ってほしくないんでしょう？」
「君はよく知っている 全ての波乱は意志から始まるとね」
第３ラウンドが始まる。
進行役の白金は「この３ラウンドは村雨・天堂が圧倒的に有利」と断言。
なぜなら、１戦目、２戦目の親が村雨→天堂と続くため、「オオカミ」の優先権を２連続で持つ事が出来るからだ。
「オイオイオイオイ 余計なこと言うなよって感じだよな」
「言い訳がなくなるじゃねぇか お前らが外しちまった時の」
「その時はまた考えるだろ 今よりもっと苦しい言い訳をな」
牙頭と漆原が茶々を入れる中、全プレイヤー選択完了。
第３ラウンド１戦目の結果は───
| プレイヤー | カード | 残り手札 |
| 牙頭 命：４ 労：２ | 藁の家 | オオカミ、レンガの家、木の家 |
| 漆原 命：５ 労：１ | 木の家 | オオカミ、レンガの家、藁の家 |
| 【親】村雨 命：３ 労：０ | オオカミ | レンガの家、木の家、藁の家 |
| 天堂 命：３ 労：２ | レンガの家 | オオカミ、木の家、藁の家 |
圧倒的有利な状況下で、あいこ「平和な世界」が発生してしまう。
不穏なまま、２戦目に備える村雨。
村雨の眼には、牙頭・漆原の姿は相変わらず無言の人形としか映らない。
「村雨」
「私たちは無敵だった 真経津 晨に敗れるまでは」
唐突に語りだす天堂。
訝しがる村雨だったが、「強さの話だ 今のお前には必要だろう？」と天堂は続ける。
真経津の強さは奇策やブラフなどではなく、敵の言葉や一挙手一投足から本人すら自覚せぬ望みや弱みを炙り出す、理解の深さ。
「それは 愛と呼んでも過言ではない」
天堂はその姿勢を学んだという。そして、村雨もそれに倣えと。
「目の前の敵を欺き出し抜くのではなく 敵を受け入れ導いてやる寛大さを得るのだ」
「汝の敵を愛せ」
「愛こそが 敵を砕く最良の武器なのだから」
ネット観戦していた黎明は天堂の「愛」発言に噴き出す。
だが当の真経津は異様な雰囲気。
「…いい所に目をつけるね」
「天堂さん 結構怖い人かも」
神・意志・愛と、ぶっ飛んだ言葉が飛び交うこの場に呆れや侮蔑を隠さない牙頭・漆原。
村雨も「あなたの言葉は理解できるが 私にはそれを学ぶ手段がない」と返す。
「いつになく弱気だな だが心配は無用だぞ」
「学べなかった時は 私が葬式をあげてやろう」
その言葉に、吹っ切れる村雨。
「妥当だな 気に入った」
「全プレイヤー選択完了！！」
「参りましょう！！愛と道徳の３ラウンド２戦目───」
「オープン！！」
| プレイヤー | カード | 残り手札 |
| 牙頭 命：４ 労：２ | レンガの家 | オオカミ、木の家 |
| 漆原 命：５ 労：１ | オオカミ | レンガの家、藁の家 |
| 村雨 命：３ 労：０ | 木の家 | レンガの家、藁の家 |
| 【親】天堂 命：３ 労：２ | オオカミ | 木の家、藁の家 |
天堂が村雨からブタを奪うしかない結果。
だがなぜか、天堂は邪悪な笑みを浮かべるのだった───
感想
真経津さんへの考察
天堂さんめっちゃ導くやん。
それはそれとして、一度負けて更にレベルアップした天堂さんからの、真経津さん考察。
真経津さんの強さの源泉は、敵への愛。
…いや正確には、「愛と呼んでも過言ではないほど敵を観察した上での深い理解」なんですが。
ううううん。
なるほどなあ……
なるほど…
村雨さんの強さは、「世の中が狂っていないか確かめ続けた」副産物、といった説明がありましたよね。
じゃあ、真経津さんは？
真経津さんはどうして、「愛」と呼べるほど相手を観察するのでしょうか？
…やっぱり、「楽しく遊びたい」から？
勝ち、確…？
最後の天堂さんの邪悪な笑顔、手術完了した時と雰囲気が似ているような気がしました。
ヤンジャンコメント欄で、かなり納得できる考察があったのですが、
空気中の酸素濃度を減らす技術は存在しないため、ラウンド終了時に酸素濃度の低い空気と換気している
つまり換気タイミングは「そのラウンドでブタが奪われた時」にしか起こらないため、現在漆原は換気が一切行われていない状態
…これを見ると確かに、漆原さんだけノーダメージなんですよね。
酸素濃度を変動させるゲームという事は当然、部屋は完全な密室でしょうし…。
うーん、しかし一切換気をしていないとなると、漆原さんの体調にも何かしらの異変が起きても良さそうではあります。
といっても、同じ低酸素濃度の村雨さんと天堂さん、天堂さんの方は（表面上は）ダメージがないように見えているので、我慢しているだけ…？
しかし、漆原さんには体調の異変を隠さなければならない理由はないような？？
果たして、どのような結果が待っているのでしょうか。
