前回までのあらすじ
本編あらすじ
逆転の要素は皆無だというのに、気圧される雛形。
そんな雛形は、真経津の姿に鏡の幻影を見る。
鏡に映るのは、雛形の自画像。
驚く雛形だったが、その自画像を構成するものが自身の作品───苦悩する人々のクロッキーだと気付くと、鏡を打ち破った。
「突然 何を見せるのかと思えば」
「オレの作品が オレを築く」「当たり前の景色が映っただけだな」
一方土屋田は、「なんか変な幻覚見たり 幻覚見てること前提で会話し」てる意味不明なギャンブラー達に引きつつも、雛形が読みを外せば真経津晨がほぼ無傷で奪える事から、
───雛形 外してくれっっっっっ!!
と、完全に担当行員から逸脱した願いを抱いていた。
そして最終ラウンド5戦目、事実上の最終決戦。
真経津───「黄金」
雛形───「盗賊」
「よっしゃあああああ!! セェエーフ!!!」
完全に私欲ダダ洩れの叫びに、雛形は「…死ね」と呟く。
残る組み合わせは真経津「盗賊」雛形「魔人」となり、真経津が90%の金貨を奪われ大敗する事が確定となった。
安堵する土屋田、勝利を確信した雛形。
だが御手洗はこの場で、何も起こらないような雰囲気に恐怖を覚えていた。
───いつからだ?
ゲーム開始前、パンを取り上げられたこと。
4枚連続の「黄金」。
レバー。
降り注ぐ金貨。
鼻血。
───ところでさ 御手洗くん 一つ頼みがあるんだけど…
「雛形さんを見張っててよ 外に出ようとするかどうか」
感想
「鏡」を打ち破った雛形さん!
以前までの「鏡」は、本人が見たくない、その人の本性のようなものを映していたように思えます。
小者の関谷さん。
獅子の威を借る獅子神さん。
クソが詰まっている他人の体内を暴いていた村雨さん自身の体内。
対して今回雛形さんが見たのは、「自画像」。
雛形さん自身「オレの作品が オレを築く」と言っていた通り、確かにこれだけだと…。
しかし今回のゲーム。
どうも、真経津さんと雛形さんの会話が時折噛み合っていないようにも思えます。
真経津さんが今回のゲームについて「いつもとは違う」と言った時に、雛形さんは真経津さんの複雑な心の動きに喜び。
真経津さんが「ボクは君を殺すよ」発言をした際は、単なる脅し文句としてしか捉えていないようでした。
そんな雛形さんが見た光景は、果たして…
珍しい反応
土屋田さんが大声を出した際、インカム越しに真経津さん・雛形さんにも声が届いていました。
防音の“器“内。
静かだったところに唐突に大声が響き、2人とも素でビックリしていました(笑)
普段感情を乱すことのない人たちの、こういった表情を見るとちょっと面白いというか…人間味を感じるのですが、皆さんはいかがでしょうか。
「未来日記」でも、或くんが雪輝くんへ好意を抱いていると知り、あの由乃ちゃんが本気で引いてる回がありましたね…。
雛形さんが外に出ていないと、どうなるの?
真経津さんが以前御手洗くんに頼んでいたこと。
それが今回明かされました。
「雛形さんを見張っててよ 外に出ようとするかどうか」
確かに雛形さんは、憔悴する土屋田さんのクロッキーに夢中で、時間も忘れている状態でした。
ただ、結局真経津さんが退出していたのは30分ほどであったと、後で明かされています。
その30分中に一度でも外に出ていないと、何かマズい事があったのでしょうか…?
ゲーム中一度でもドアを開けておかないと、空気が入れ替わらず酸素が供給されないとか?…いやまさかそんな(笑)