前回までのあらすじ
服毒合戦が始まる中、御手洗君は叶さんに気味悪がられていた。
本編あらすじ
勝負の勝ち筋を掴みつつも、御手洗の感情が読み取れず困惑する叶。
御手洗は、真経津の策も分からず自身も策を持たず、だが自分の命を賭けている状況だという事を思い出してしまったために、限界を迎えているに過ぎなかった。
5ラウンド目は、2ラウンド目のオブジェクトが使い回されている。
これにより、何がどこにあるか分かってしまう状態。
だが真経津は「顕微鏡ばかり覗いてたら 落ちて来る隕石は見えない」と、細かい箇所を気にする叶に忠告。
そんな真経津が取得したオブジェクトは───
毒+偽物の聖杯=毒100㎖
ここで叶は、真経津の勝ちはなくなったと判断。
自分がオブジェクトのループに気付いたなら、敵も気付いている事を疑うはず。
そして敵も気付いている事を前提で動くなら、今選ぶべきなのは偽物ではなく本物の聖杯だった。
5ラウンド2巡目、叶の”チャリス”選択。
「晨君は ちゃんとオレのことを見てくれてる」
「気付いてるんだろ? オレが”毒”を左側から出す癖」
真経津は叶の癖を読んだ上で、叶が毒を得るよう仕掛けたつもりだったが、結果は───
毒+本物の聖杯=聖水100㎖
「そろそろお開きだ晨君 オマエは主役じゃない」
オブジェクトを確認した後、大聖杯へ送った真経津。
”運命の器”へそれぞれの液体が注がれる中、響く吐血の音。
血を吐いていたのは、叶だった。
「誰が主役かはともかく 君の観測は曇ってきてる 本番はこれからだ」
感想
あまりにも弱者の思考
出典:ジャンケットバンク コミックス6巻より
御手洗君のあの謎の笑顔は、「もう無理」の笑顔でした。
もうどうしようもないため、「盲信」に縋るしかない───
なるほど、圧倒的強者の黎明くんには絶対に想像できない思考ですね。
黎明くんも大概ヤベー奴ですが、そんなヤベー黎明くんが素で悩む…というか引いているのはちょっと面白いです。
「晨君が怪しいのは今に始まったことじゃないが」というモノローグのセリフも、地味に面白いです。
御手洗君に対する「怪しい」とは意味がまるで違いますが…。